
保護者の方々のお悩みで多いのは、「子供が言う事を聞かない」というもの。
そのひとつに、
「子どもに勉強させる」「子どもを机に向かわせる」がありますね。
これらの言葉の根底には、大人が子どもを自分の思い通りにコントロールしようとする意図がにじんでいます。
自分の思い通りにコントロールしようとする人の言うことは、かえって素直に聞けないものです。
「~させよう」とこちらが思えば思うほど、子どもは抵抗したくなります。
子どもは、本当にやりたいと思ったことは、言われなくても勝手にやります。
必要だと自分で思えたら、自ら勉強します。勉強が嫌いだった子どもが、目標や意義を見出せた途端に勉強するようになったとか、おもしろさを実感したことで勉強が好きになったなどの事例に、今まで数え切れないほど出会いました。
子どもはもともと「自ら学ぶ」存在です。
「~させる」という強制のスタンスから、
「子どもは自分でする」という信頼のスタンスにこちらが変化した時に、子どもは自ずとそのような存在へとシフトしていくのだ
と感じます。
「~させる」と「子どもが~するよう関わる」は些細な違いのようですが、「勉強させよう」と思ってかける言葉と、「この子は自分で勉強する子だ」と思ってかける言葉とでは、子どもへの伝わり方は明らかに違います。
その違いを察知する子どもの感度は非常に高いです。
子どもの身体だけを思い通りに動かそうとすることよりも、子どもの心が動くことの方がよほど効果的です。
そのために必要なのが子どもへの信頼なのです。
親という字は、立つ木から見る、と書きます。
信じて見守ってやる。これが一番。
で、裏切ってくれたら(まあ裏切りますから)、思いっきり叱り飛ばしてやる。
まあこの繰り返しですな。