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考える、ということ

先日、「10÷7を小数で表すとき、小数第216位の数を答えなさい」という問題をやってた生徒がおりました。
どうすんのかな?と思っていたら、なんと、10÷7を延々、小数第216位が出るまで計算していたのです。

その根性、気合い、頭が下がりました。

こういう子は、つまり、思考力がないのですね。
あるいは、考えるのが面倒くさくて?いや、計算した方が面倒くさいと思いますけどね。
やる気はあっても、残念ながらそれでは正解にたどり着くまでに時間はかかるし、第一、そんな意図でこの問題が作られてるのではありませんね。

では思考力ってどうすれば身につくのか?家庭教育なのですね。
「調べてごらん、考えてみたら?」と促すことはとても大切です。日本の社会は、幼い頃から正解を求められることが多いのです。授業でも正解以外はすべて「間違い」とされてきますから、常に正解を求める癖がつき、わからないと「間違い」を指摘されたくないので人に頼り、自分で考えることをやめてしまいます。「思考停止」です。

 

1.正解を与えない

子どもからの質問に、正解や結論を与えるのはやめましょう。すぐ正解を与えたり、結論を出したりすると子どもは「考える」ことをしません。その癖がつくと、子どもはもう「思考停止」状態で、自分自身が納得する答えを出す力がなくなってしまいます。つまり、「自分という軸がない」状態です。これは、自己肯定感が下がる原因の1つです。

 

2.指示や命令を変換

よく言ってしまう言葉に「人に聞かないで自分で考えなさい」とか「自分で調べなさい」など、指示や命令があります。これは、叱られた気持ちになるかもしれません。「質問しただけで叱られる」と、質問すらしなくなります。ですから、子どもから質問されたら、「どうなんだろう?あなたはどう思う?」「それ、調べるにはどうしたらいいんだろう?」と、質問に変換し、子ども自ら考えて動くような癖をつけさせましょう。

 

3.答え泥棒をやめる

 

子どもが自分の気持ちや思いを考えているにもかかわらず、親が推し量って「つまり、〇〇ってことでしょう?」などと子どもの気持ちや思いを先取りすることはやめましょう。子どもの「考える力」を奪ってしまっています。

つまり、ご家庭の教育が思考力をはぐくむのですね。
この思考力のない生徒、やはりお母様がこの1~3の真反対をやっていました。


さて、ご家庭は、いったいどちら?